《あなたの暮らしをより豊かに快適に》㈱トムコが手掛けたリフォーム事例をご紹介致します
“オストメイト”とは、病気や事故で損なった消化管や尿管の替わりに腹部などにストーマと呼ばれる人工排泄口を取り付けている方を指す呼び名で、日本には現在約20万人のオストメイトがいると言われています。
今回ご紹介するのは、オストメイトの方が使い易いトイレへとリフォームした芦屋市A邸。80代のご主人が腹部に人工肛門(ストーマ)を造設していている“オストメイト”です。
オストメイトに便利な機能を備えたトイレ
オストメイトの方は腹部付近に穴を開け、そこにストーマ装具という専用パウチを装着しています。装具に溜まった排泄物は一定時間ごとにトイレに捨て、ストーマの周囲を清拭する作業などが必要です。
【BEFORE】
一般的な家庭用トイレで、ストーマの洗浄設備などはありませんでした。
【AFTER】
①ストーマの洗浄作業ができるシャワー水栓を設置
②座ったままでパウチの処理ができるオストメイト対応型便座を設置
③楽な姿勢で手が洗えるように、壁付けの手洗い器を新設
④壁紙と床面の材質を “防汚・消臭・抗菌” の機能性タイプに変更
「設計する際には、利用されるご本人やご家族の方がどういうことに困っておられるのかを把握することが一番重要だと思っています。オストメイトの方と言っても、人によって身体能力や生活環境などがそれぞれ異なります。A邸のご主人様の場合はご自身で設備の操作ができ、ご家族の協力も万全ということを踏まえた上で、動作がスムーズに、かつ衛生的に行えるよう設計しました」と、担当の白石。
オストメイト対応型便座 さつき株式会社 ZA FREE(ザフリー)
一般的な便座に比べ、便座前部のスペースが7㎝広くなっているので、座ったままパウチ処理ができます。また、座面の奥行きがゆったりしているので、深く腰掛けることができます。
※既存のトイレの便座部分だけを、“ZA FREE”に付け替えることも可能です。オストメイトだけでなく、介護が必要な方から幼児まで誰にでも使い易いユニバーサルデザインです。
ご主人からひとこと
パウチを処理する、手を洗うなど様々な動作がとても楽にできるようになりました。便座の形に慣れるまで私はもう少し時間がかかりそうですが、リフォームして良かったと満足しています。
設計担当者 白石彩から
オストメイトの方に対応するトイレリフォームを手掛けたのは今回が初めてでした。A様の「身体的に楽になった」というお言葉が聞けて本当によかったです。
設計プランを立てる時には、“住みなれた家で、より充実した毎日を送る” そんなお手伝いができるようにと考えています。住環境の整備は、“生活の質 (QOL=Quality of Life)”の向上にも繋がります。既存住宅の改修は、要介護認定を受けた方なら介護保険制度や自治体による改修費用の助成金や補助金を利用することも可能です。介護に関するリフォームなどは、ぜひ気軽にご相談ください。
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小原 由美
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