横浜の街に日本初のガス灯がともったのが1872年(明治5年)の10月31日。【ガスの記念日】はその日にちなんで制定されました。普段は何も考えずに使っているガスコンロや炊飯器はどんな風に進化してきたのでしょうね。今回はガス器具の歴史についてお話したいと思います。
進化するガス器具
薪のかまどでご飯を炊き、火鉢の炭火で寒さを凌いでいた時代に、西洋からやってきたガス灯はまさに文明開化の象徴!その数は徐々に増え、日本中に広がっていきました。ガス灯に続く代表的なガス器具は?
今の一口コンロにあたる「ガス七輪」。炎の調節が簡単・燃料が安い・ススが出ないことなどから大きな注目を集めたようです。
1904年(明治37年)二口ガス七輪
でも、この時代のガス器具はほとんどが輸入品。とても高価なものだった為、ホテルや食堂、お金持ちのお屋敷でしか使用されませんでした。国産のオリジナルのガス器具が登場したのは明治後期。今の炊飯器にあたる「ガスかまど」は、米が主食の日本人にとっては画期的な商品だったと言えます。
明治後期 4升炊きガスかまど
暖房には「ガスストーブ」が使われるようになり、炭火の火鉢やコタツだけで暖をとっていた生活に大きな変化がもたらされました。
1915年(大正4年)英国製のガスストーブ
ガス器具は徐々に一般家庭にも浸透するようになっていき、1931年(昭和6年)になると「はやわき釜」というガス風呂が誕生!木製の風呂桶に組み込んで使用する「はやわき釜」は効率が良かった為、爆発的に売れたそうです。
内釜付き角丸木風呂1964年(昭和39年)には屋外給排気式の「バランス釜」が発売され、需要は驚くほどの勢いでした。木製の風呂桶は時代とともに減少していき、ホーローやステンレス、人工大理石が主流になっていきます。
昭和レトロなガス器具
1952年(昭和32年)ガス自動炊飯器
1960年(昭和35年)ガス冷蔵庫
1976年(昭和51年)ガスレンジ
※ガス器具の画像データはTOKYO GAS NETWORK GAS MUSEUMより借用。
ガス器具の未来
21世紀に入り、私達の生活はどんどん進化し、安全性・利便性・快適性を追求したガス機器が登場!スマホで遠隔操作もできる時代になっています。
ガラストップコンロ・カワック・エコジョーズ・エネファーム・・・快適なガス器具に囲まれた現代の暮らしがこれから先どんな風に進化していくのでしょうね。
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国松恭子
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