【コラム】児童文学者のつぶやき《岸本先生の人生いろいろ》~今を楽しむ~

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私は頭がでかいのだ。思考ではない。大きさがでかく、通常の野球帽では入らないことがあり、必ず試着してみなければならない。小学校へ入学した時には困った。その学校では制服と制帽があり(別段いい学校ではなく昔はそんな学校も多かった) 貧しかった私は3年生の子に、小さくなったお古を戴いた。しかし、全く入らない。そこで6年生のお古を戴いてようやく入るという始末だった。入学写真を見ても、前へ顔を突き出しているのかと思うほど目立ってでかく、前列に座った担任や校長先生と比べても変わらない。中学の頃には「じゃがいも」というあだ名だったこともある。私は頸椎が悪く、3か所がへこんで神経に触れ、そのために手が痛く、しびれている。それも、頸椎が頭の重さに耐えられないせいではないかと私は思っている。

最近も頭がでかくて困ったことにぶつかった。年を取るにつれコレステロール値が上がってきたせいか、血の巡りが悪く、昨年あたりから寒い時には耳にしもやけができる。内科の先生は薬を飲んだほうがいいというが、これ以上薬を飲むのも嫌だし、不自然に薬で下げるのもどうかと思って飲まないことにした。昼間はガス暖房だからいいのだが、就寝時が困る。エアコンをつけて眠ればいいが、乾燥で喉が痛くなってつらい。加湿器を付けたが、どうも水が汚れているような気がしていやだ。そこで耳当てをして眠ろうと、市販のものを探した。スポーツ用品店にはイヤーバンドを置いているところがあるので買おうとしたが、いや待てよと思い試しに着けてみた。やはりきつい。これだと眠れないと思い、ネットでさんざん探した。しかし、みんなサイズが小さい。イヤーモフという耳にかぶせるタイプのものもあって、安いから買ってみたが、耳も大きいのか、きつくて痛い。仕方なくネックウォーマーを耳まで上げて寝ていたが、どうも煩わしい。自分で作るしかないかなと考えていた時、あっ、と思いついた。そして2~3分で作ったものが下のものである。

これはどうして作ったのかわかるでしょうか。もう捨てるものの中に入っていたもので、冬の室内用ズボンだ。昨年買ったものなのに、ちょっと太めで不細工なのでまた新しく買った。で、捨てるところへ置いていたが、捨てるという一抹の後ろめたさがあった。その心の咎めで思いついたのかもしれない。ズボンの太ももの部分が頭の大きさにちょうどいい。サイズをはかって切り取ったものがこれだ。1枚目は少しゆったりしすぎて寝ている時に動くとはずれてしまう。そこでその下の細い部分で作ると、ぴったり。毎日愛用している。女房や子どもは貧乏くさそうに言うが、私は究極のSDGsだと自負している。そして大袈裟だがそのアイディアの飛ばし方が「創造」につながるものだとも。

ガザやウクライナや被災地で起こっていることを考えれは、こんなささやかで平和な日常が続くことのありがたさをつくづく思う。子ども達の未来が、自然災害やウィルスに負けて途切れるのなら、それは仕方ないともいえるが、愚かな争いや、原発や乱開発による気候変動など、人類がより文明的?な生活を追い求めた結果滅びるならこんなにばかげたことはない。しかしその可能性は限りなく高い。

そこで思うのが、好きなことをしなくっちゃ。絵を描くこと、音楽をすること、文を書くこと、どれも好きだから続けてきただけで、極めようとか有名になりたいという気持ちは微塵ももなかった。子ども達の未来は危うい。好きなことができなかったという後悔が残らないようにしてやりたいものだ。ガザや被災地の人に何の協力もできないことは本当に申し訳なく思うが、私の人生はもう深夜だ。私はとりあえずアジアの遺跡を訪れるため、毎日1時間の運動を続けている。 (児童文学者 岸本進一)

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今井令子

トムコ垂水・西神店ラディッシュ企画編集室の今井です。小学生の男の子と女の子と2匹のワンコのため色々ハンドメイドするのが趣味です。人にできて自分に出来ないわけがない!と、やりたいと思ったらすぐ実践してしまうので、やって良かったこと、やっぱり無理だったことを皆さんにお伝えできれば嬉しいです。
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