【兵庫県猪名川町/おでかけ】多田銀銅山遺跡~坑道内を見ることができる~

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こんにちは、ラディッシュ企画編集室のタジマです。兵庫県南東部の猪名川町に、平安時代から銀や銅が発掘され江戸時代には「銀山三千軒」と称されるほどにぎわいをみせた「多田銀銅山遺跡」があります。なかなかお目にかかれない珍しい遺跡を見に行ってきました。※ブログの最後にトムコからのお知らせがあります。

多田銀銅山遺跡とは

「多田銀銅山遺跡」は、猪名川町を中心に川西、宝塚、豊能、能勢、箕面、池田など東西12㎞、南北10㎞にのびる広大な鉱山でした。1973年(昭和48年)に閉山となり、多田銀銅山は千年に渡る銀銅山としての歴史に幕を閉じ、2015年(平成27年)に県内の鉱山遺跡で初めての国史跡に指定されました。

多田銀銅山 悠久の館

散策するなら、まず「多田銀銅山 悠久の館」に立ち寄るのがおすすめ。銀山地区(旧銀山町)の歴史を紹介している施設です。

展示スペースには多田銀銅山にまつわる絵図や古文書、また鉱石や鉱山道具などの資料を展示。

館内のパソコンで当時の銀山地区の様子を見ることもできます。この施設は休憩スポットにもなっていて、車を無料で駐車させてもらえます。ここから先は車の乗り入れが禁止されています。

金山彦神社

「悠久の館」から「青木間歩」を目指して歩いていくと「金山彦神社」の案内が見えてきました。せっかくなので寄ってみることに。

大同2(807)年創建の金山彦神社は、銀山の栄枯盛衰を見守ってきました。

鉱山の神様、大山祇命と金山彦命、金山比売命が祭神で各地の鉱山で祀られています。

現在の本殿は銀山最盛期の寛文年間に建立されたもので、2011年(平成23年)に町指定有形文化財に指定されています。

青木間歩(あおきまぶ)

いよいよ目的の「青木間歩」へ!「悠久の館」から徒歩15分程。坑道では千年にわたり銀、銅、鉛、顔料などのもとになる鉱石が採掘され、奈良時代に東大寺の大仏を建立する際にも使われたと伝えられています。2000年(平成12年)に整備され体験入坑できる唯一の間歩。機械掘りで、全長52mあります。

気温が15度前後と一定のため夏は涼しく冬は暖かいんですよ。

坑口は大人2人がすれ違える程度の広さです。坑内の天井の一部に鉱脈を見ることができます。

ここは豊臣時代に幕府直轄(直接管下)の鉱山となり、秀吉が晩年、子どもの将来を案じて四億五千両(現在の貨幣価値で200兆円)を埋めたのだとか。そんな埋蔵金伝説の地としても知られていますが、幾度となく探索しても何も見つからなかったみたいです。それにしてもこの地のどこかに埋蔵金があるなんて、ちょっと気になりますね。

この周辺には常緑低木のアオキが周辺に密生していたことから「青木間歩」と名づけられたのだとか。9時~17時までは無料で自由に見学ができますよ。

まとめ

「多田銀銅山悠久の館」から先へは車の乗り入れはできないので、銀山地区はぶらりと歩いていきます。今回は時間の都合で行けませんでしたが、他にも悠久広場、高札場跡、代官所の門、台所間歩や瓢箪間歩など見どころがあり、一番奥の瓢箪間歩まで歩くと1時間ほどで行けるそうです。鉱山特有の植物のヘビノネゴザやハクサンハタザオなどを見ることができるようなので観察しながら散策するのもいいですね。

多田銀銅山悠久の館

兵庫県川辺郡猪名川町銀山字長家前4-1
TEL 072-766-4800
営業時間:9:00~17:00
月曜定休

帰りに戸隠神社に寄ってみた

近所に国指定重要文化財があると聞いたので寄ってみました。本殿は大永4(1524)年に造営された町内最古の建築物です。

昭和54年に国指定重要文化財に指定されました。林間の参道を歩くと神聖な空気を感じます。

本殿は室町中期頃の建築手法で兵庫県下の形式社殿としてはとっても貴重な遺構なんだそうです。保存状態も良く、当初の木製樋(もくせいとい)や棟木(むなぎ)も残っています。建立後に塗装修理が行われましたが、現状の彩色は江戸末期以降のものと推測されるそうです。

室町時代から江戸時代まで、ここは「九頭大明神」と呼ばれていて、水の神である「龍」が祀られていたそうです。

所在地:兵庫県川辺郡猪名川町肝川字西ノ前136番地

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