こんにちは!ラディッシュ企画編集室オハラです。お天気に恵まれた冬の休日、高齢の親を連れ、どこかドライブに行きたいな~と 思いネットで検索。 “足元に不安のある人にもお勧めの観光地” という言葉でググってみると、世界遺産の『平等院鳳凰堂』がヒットしました。今回は、高齢者が安心して観光できるように整備されていた平等院をレポートします。
平等院とは
平等院の中心に建つ美しい鳳凰堂は、10円玉のデザインとして誰もがなじみのある場所。屋上に置かれた鳳凰型の棟飾りは、1万円札の絵柄にもなっています。
極楽浄土をイメージしているという平等院は、今から約1000年前、関白 藤原頼通により疫病や飢饉に苦しむ人々の極楽往生を願って創建されました。昔も今も疫病は人々を苦しめていたのですね。
平等院インスタグラムより引用
無料レンタル車いす
平等院には表門と南門二ヶ所の入り口があり、それぞれの受付で車いすを無料で借りることができます。中には車輪が大きいタイプの車いすもあり、寺社仏閣につきものの砂利道の走行が楽にできるそうです(数に限りあり)。うちがお借りできたのは普通のタイプでした。
宇治市HPより引用
家を出る時、念のために平等院へ車いすの事を問い合わせたら、南門横の駐車スペースを手配して下さいました。そんなことまでしていただけるとは思っていなかったので気配りに感激しました。
まずは鳳凰堂内部拝観の申込み! ※車いすでは入れません
鳳凰堂の中を見学するには、別途志納料300円を払ってチケットを入手することが必要です。内部拝観は20名ずつ20分間隔で行われていて、私達は14時に申し込み、手に入ったチケットは15時半の部でした。待ち時間1時間半!連休中で人が多かったこともあると思いますが、平等院に行ったらまずは表門側にある拝観受付のブースに行くことをオススメします。(内部拝観時間9時半~16時10分 ※受付時間9時~先着順により無くなり次第終了)
但し、お堂内は段差もあり靴を脱いだりするので、車いすでは入る事ができません。うちの親のように自力で少し歩ける方なら、中では係の方が椅子を用意して下さるので座って説明を聞く事ができます。※別に入堂しなくても、鳳翔館など他にも見どころは沢山ありますよ!
待ち時間にゆっくりと周囲を散策することに。10円玉をかざしながら写真を写している人の多いこと!うんうん、やりたくなるよね~^^
鳳凰堂正面の池を挟んだ所から、阿弥陀様のお顔が見えるようになっています。堂内に入らなくても、誰もが外から拝むことができる!なんてありがたいことでしょう。昔々から私達を優しく見守って下さっている阿弥陀様のお姿は尊いです。
平等院ミュージアム 鳳翔館
国宝の鳳凰像や、雲中供養菩薩像など平等院の宝物を間近で見ることができるミュージアム。
館内は完全バリアフリーですが、収蔵物保護の為か全体に薄暗いので、高齢者には手をひいてあげる方がいいかもしれません。車いすで行くとスタッフの方が丁寧に誘導して下さり、専用エレベーターに乗せていただけました。
ミュージアムショップに立ち寄ったり、茶房『藤花(とうか)』でまったりお茶を楽しんだりしました。日本茶インストラクターの方が淹れて下さるお煎茶は甘くて美味しかった~!
雲中供養菩薩像に囲まれて
あれこれしていると、90分は案外アッと言う間。いよいよ鳳凰堂の内部拝観です。
ご本尊の阿弥陀様の周りを囲むようにお堂の壁に配置された52躯の雲中供養菩薩像。これが見たかった!雲に乗り、様々な楽器を奏で舞うお姿。本当にふわりふわりと宙に浮かんでいるようなんですよね~。52躯いらっしゃる中で『北25号』と名前の付いた菩薩様↓↓は、イケメン仏像(男性なのか・・?)として話題になったことがあります。ぜひどこを飛んでおられるか堂内をじっくり見て探して下さいね^^
人が天に召される時には、阿弥陀様が迎えに来て下さるそうですが、そのお迎え方法は、生前の生き方によって9段階に格付けされているのだとか・・。阿弥陀様がフルメンバーの雲中菩薩様を率いて、賑やかに音楽を打ち鳴らしながら舞い降りて来る“上の上”。そして“下の下”まで、菩薩様達のメンバー構成が少しずつ変わるようです。『自分にはどんなお迎えが来てくれるだろう・・“中の上”くらいなら嬉しいな』と、父がポツリ。
バリアフリーな参道
平等院を拝観した後は10分ほど参道を散策。さすがお茶処の宇治!有名なお茶屋さんのお店がずらりと並んでいます。母は平らな所を歩くのは平気なのであちこちお店を覗いて喜んでいました。最寄駅の京阪宇治駅から平等院までの距離は約750m、ゆっくり歩いて10分足らず。電車で来る方でも、この参道はほぼバリアフリーなので安心です。
まとめ
久しぶりに観光気分を味わってもらえて、いい親孝行ができたかな・・と嬉しい一日でした。
スタッフの方達の対応を始め、車いす対応のトイレ、点字付きの案内板等が整備されていて、高齢者や障がいを持つ人への配慮が行き届いていた平等院。さすが我が国が誇る世界遺産!京都には他にもバリアフリー対策が施されている世界遺産があるようなので、また調べてレポートしようと思います。
小原 由美
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